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概ね日付が変わる頃書いているので昨日と今日の境目がおかしい。幕末と人形と文学的な何かを愛している。
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なーにかーら、書こうかな……

さて、はて。
さる11月9日、舞台版BASARAの新作を観に行ってまいりました。ちなみにマチネ。
キャストは変わるし、短編二つと言う謎構成だし、あのドS演出家に短編なんてもんが出来るのか甚だ不安だったし、凶王誕生つってんのに家康いないし、もうどうしたものかと。
とはいえ、キャスト変更の、変わる、という部分については別に不満や不安があったわけではないです。新たかな蒼紅のお二人は、幸村については何も知らない方でしたので、まっさらな分の期待を。伊達さんの方は、滝川部長と甘ったれて呼び習わしている世代ですので「ぶちょーが伊達さんwww いや、でも大丈夫でしょ、部長だし(真顔)」と言う不安と信頼を。それぞれ抱いておりました。

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『The Live Playing Theater 人狼 #07:CASTLE 月虹に浮かぶ城』を、観に行ってまいりました。10/7の夕方の回です。……これ、観た、でいいのかな。参加した、ではなく。
要は、役者さんがキャラを、物語を演じつつ、人狼ゲームに興じよう、と言う嗜好の舞台です。TLPT人狼は初めてでしたが、人狼自体は過去に一度プレイ経験あり。また、何かのお芝居のトークショーで、今回出演しているおさむちゃんが人狼やってる(人数少なかったので、今回のようないろいろ役割があって云々と言う小難しいものではなかったですが)のも見たことがあります。ちなみに、プレイした時は人数が多かったのもありほぼ傍観。トークショーの時はみかしゅんがやたら楽しそうだったのと、くらくんが「おさむさんですか?」って何度も客席に尋ねてきたことくらいしか覚えていない、です。つまり、何が言いたいかというと、私はこのゲーム、大変不得手です。
ゲームの進行等、詳しいことは公式HPにいろいろ挙がっているので、そちらを参照していただくのが一番良いでしょう。
↓↓
プレイログ:第11ステージ | 人狼TLPT #07:CASTLE 月虹に浮かぶ城
http://7th-castle.com/jinrou/playlog.php?007

そして、続きは縮めます。長いです。しかも時々唐突に小説っぽくなります。だって、そう言うの読みたい! って展開だったんだもん。マジで。

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鑑賞回・2013/7/14

書き手は極度の殺陣フェチで、今回の舞台だと三成と長政さまの殺陣が好きで執着している。また、気合いの入った判官贔屓で、BASARAキャラ的にも史実的にも石田三成が大好き。
記憶をつらつら辿りつつ、感想交え観たものを書き出していく試み。各々のブロックの並びは、これで正しいかは微妙です。順番どっかで入れ替わってるかも。

そして、何より長いです。書いてるこっちが気色悪ィってなるくらい長いです。
大体あったことを、記憶を頼りに羅列してるだけです。
一応、ゲームの新作情報なども含まれているので、縮めておきます。

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去る、1/13(日)『ミドリエル・アース』のラフェアさん主催の『ホビット』オフ会に参加して参りました。
早い話が、みんなで映画観ておしゃべりしようじゃないか、と言うような会。ちなみに、オフ会は遥かな昔に参加したことがあったのですが、ラノベの作者主催・案内による舞台となった土地めぐり、と言うのは果たして本当にオフ会だったのか否か……。

ま、それはさておき。
懸念していた寝坊も迷子もなにとなし、起こる事も無く、無事に第一の会場である映画館に到着。すごく遠くからいらっした方もいて、地元だし~な気分で参加した自分としてはちょっとびっくりな感じでした。そんだけ局地的ブームってことなのか、良い映画館が少ないのも一因か……
今回はIMAXでHFRで3Dで字幕、その上「エグゼクティブシート」と言うちょっとお高い席のど真ん中に座らせて頂く、と言うなんともロイヤルストレートフラッシュな感じでした。IMAXは相変わらず眩しかったですけれども、やっぱり値段なだけはある良いお席でした。座ってて楽なのがとてもありがたい、長いからね。『ホビット』なんで全然そんな気配なかったですけど、リクライニングも出来るし、うっかりつまんないのとか観たら寝オチするね、確実に。ただ観易い分だけ、第2部は座れないかも、なんてのも思いました。だって次明らか闇の森来るじゃないですかー。蜘蛛でるじゃないですかー。やだー。……いや、真面目な話。蜘蛛だけは駄目なんだってば。それもこれもすべての根源が教授の所為。つまり、ホビットの所為。あんまり視線を頑張って逸らすから、横で友人に爆笑されたもの、昔。「王の帰還」とハリポタで。
映画の方は、今度こそ馬の名前を……と思っていたのですが、例によってフロドの顔見たら忘れました。吹替えの方が判り易いらしいので、頑張って探して観に行くか……ソフトまで待つか。あの子見ると完全トリップしちゃうからなあ。良いのか悪いのか……PJ監督のカメオは、あれ、エレボールで宮殿からわーっと人が逃げ出すシーンの最初の方にいる微妙に足引き摺ってる人なのかなあ……わかんないね。やっぱし。あと、今回は何故かドワーリンに目が行く。いや、トーリンほど綺麗と言うか美しい感じではないんですが、イメージ通りの質実剛健ないい殺陣なんですよ、これが。ま、その分目立つところもあんまりないもんで、ソフト化された暁にはゆっくりじっくりコマ送りで堪能して真似したいわ、是非。そうそう、美しいとか目を惹くとか格好良いとか秀逸とか。そう言うんじゃなくて、真似をしたい、お手本としたいような殺陣でした。多分本人も、猪突猛進ってわけじゃなくて存外フォロー・補佐担当の面が多いのかなあ。お兄ちゃん健在の弟だし、そうなのかも。武器の方がさほど好みではない(武器で言うとフィーリが一番好みです、いろいろじゃらじゃら持ち歩いているところ然り。あの短剣が真面目に欲しい。やっぱりレプリカ買えばよかったか……)のであまり注目していなかったのですが、意外なツボで結局彼を推しドとして挙げることに。

映画後は、カラオケに移動して(参加者は全部で8人だったのですが、それでも結構大変な感じだったので、引率の先生状態のガンダルフはやっぱりすごいと思います)軽食摂りつつのお喋り大会。事前に喋ってばっかりして飲み食いしない、なんてことはよくあるよー、みたいなお話を頂いていたのですが、まあ見事にそんな感じでしたね。軽く自己紹介して、ぽつぽつと……お話、できるようになっただけ進歩だよ、多分。
また、お話するだけでなく、なんかいろいろ持ち寄って~、とのことだったので、我が家からはうぇた本とヴィゴの写真集(と言うか詩集と言うか画集と言うか)、に地図帳を参加させました。あと、目ざとく見つけて下さったので、白の木のペンダントもね。他の方は雑誌、噂になってたモレスキン、BBC版のオーディオドラマ、ホビット庄の地図のレプリカ、トールキンについての記述がある現代文の教科書(何書いてんだ、別役実)などなど。
そういえば、指輪モチーフの吹奏楽曲なんかも聞かせていただいたのですが、おかげで積年の謎が氷解しました。そうか、あれは探しても探しても、楽譜も音源も見つからないのではなく、そもそも存在しないのね……。
ジャパンプレミアの時のお土産話や写真なども拝見させていただきました。ステージまん前だったそうで、すごく綺麗に写ってた! でも、やっぱりとても寒かったそうで、家でぐーたらしながらニコニコで眺めつつ、あーでもないこーでもない、とコメント打ってた自分はなんかだか、とても……まあ、でも向き不向きだな、うん。

カラオケ(って歌ってないですが)の後は、残れる方だけで居酒屋へ。16時半くらいだったのかな? 16時オープンって大々的に書いてある居酒屋さんに行ったら、まさかの真っ暗、まだ誰もお客さんが居なかったので貸しきり状態、と言う妙な感じ。そして、ここでもやっぱり基本はお喋りでした。って言うか、自分が何喋ったかよく覚えてません。いずれにしろ、カラオケでもこっちでもスラパパこと眉ンドゥイル様がネタにされまくっていた事は確か……あ、そうそう。スラパパ役のリー・ペイスが1979年生まれ、オーランド・ブルームが1977年生まれとのことなので、やっぱり息子のが年上です、この親子。もうエルフだしなんでもいいや。あと、なんだっけ。ローハンとハンガリーの話とか、古本屋の通販の話とか、フリンジの話とかしたの覚えてる。
あ、あとシャーロック仕様のスマホのロック画面? ってのがあって、すごく羨ましくなった。スマホ、スマホねえ……自分がスマホ必要な人間とは思えないんだけど。替えようかなあやっぱり、って思ったくらい。

と、そんな感じで。緊張感の上滑りであんまり詳しく覚えてないんですけど、とても楽しかったです。学生時代は同士が身近に居たりして、語るに困る事もあんまりなかったんですけれども、最近はそうも言っていられませんし。貴重な場を与えてくだすって、本当に感謝しています。

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なんかもう書き付けとかないと、頭がパンクしそうで。
文章を書くって言うのは、僕の精神安定上、とてもよいことなんです。本当に。

LotRの時も大概フリークやってましたけどね。やっぱり、思い入れで言うと『指輪物語』よりも『ホビットの冒険』の方がずっと強いと思うんです。ずっと小さいころから、何度も何度も読んでて、ずっとずっと憧れ続けていた物語だから。こう言ってはナンですけど、指輪は映画やるからって読んだ部分も大きいんです。なんせ長いし。初めて読んだときはあの例のホビットについて、で挫折した口です。まあ、それはやっと二桁になった頃に挑戦した所為でもあるんですが。(ただ、ウチは児童書の類でも容赦なく完訳、出ていれば文庫で育てられる家だったので、能力的には大きな力不足ってわけでもなかったようにも思いますが) ホビットの方は映画なんかなくても読んでましたし、あとはっきりしたのですがどうやら8歳の頃みたいです、初読が。
だから、なんだろう。
そんなのの映画を観られるって本当に凄いことだと思う。しかも凄く出来がいい。おかげで地図も手に入ったし……あの感動はホント凄いですよ。レプリカだけど。本当に宝の地図を手に入れたような気分になった。地図見るの結構好きなんだけど、そもそも好きになったのはこの地図をずっと挿絵で見ていて憧れていたからなんだって思い出した。地図があれば、どこにだって行ける。そう思ってた頃の話。いや、今でも割りとそう言う想像はしますけどね。でも、もうその地図を覚えて公園で地面に落書して、冒険ごっこをしたりはしないでしょう? 頭か、精々ネットや紙の上で遊ぶだけ。でも、映画観て、地図を手にしてさ、思い出したんだよね。ずっとずっと、あの地図を見てた。いつか、ガンダルフが突然冒険に行こうって言いに来ても、迷ったりしないようにって。そう言えば、割と忘れっぽくてハンカチは忘れ物の中でも特によく忘れるものだったんだけど、ホビット読んでから忘れなくなったなあ。
だから自分が初めて中つ国に触れた年くらいの子供たちにこそ触れて欲しいのだと思う。でも、欲しいとは思うけど、無理に与えないで欲しいとも思うの。そう言うのは、子供が自分で手を伸ばすまで待って欲しい。私は、そうしてお仕着せのように与えられたものってイマイチ素直に楽しめなかったから。でも、手を伸ばせるような環境は与えるべきだと思うし、手を伸ばす子供には幾らでも与えて欲しいと思う。……僕は、本当にいい育て方をしてもらったな、って思います。手を伸ばしたら伸ばしただけ、本は与えてもらっていたもの。児童書って凄く高いし、僕がそう言うの読みたがっていた頃はウチの家計だってそんなに余裕があるような頃でもなかっただろうに。思えば、ボーナスの時期にはよく大きな本屋に連れて行ってもらって、山ほど本を買って貰っていたのですよね。ホビットもそうですし、福音館のシリーズや、エンデにムーミン、パディントン。そう言うものをいっぱい貰った。だから、この映画にもそう言うものの一端であって欲しいなあ、って思うわけです。別にこんなところでわざわざ書くようなことじゃないけどさ……だって、映画館にあんまり子供がいないんだもの。観に来ていた子は、誰もみんな楽しそうにしていたけれど。大抵が僕らの世代(恐らく10年前に映画から入った口) か、もっと上の世代(単純に映画が好きか、もしくはヒッピー文化な感じ) のお客さんの方が多くって。そう言うのもいいんです。でも、やっぱりこれは子供のために描かれた物語だから。大人はもっと、子供たちが手を伸ばせるようにしてあげた方がいいと思うんです。LotRの前日譚とか、ここから始まった、とか。そう言う文句って僕に言わせれば凄くナンセンス。製作側が意識するのは無論良いことだとは思うのだけれど、宣伝の時にそれを言うのはなんか違うかな、って思わなくもない。うん。

余談ですが、自分が生まれて初めて小説らしきものを書いたのは、10歳の秋のことでした。友人の家で飼っているリスを主人公にした小説で、ひょんなことから森に放り出されたペットのリスがふくろうのおじじやひよこやらうさぎやらの仲間と共に、家にいられなくなったペットたちの王国を森の中に築き、それでも自分は元の飼い主の下へと帰って行く、と言う筋立てでした。リスくんは帰りますけど、無論元のリスのままでは帰らないわけです。思えば、これってすごく『ホビットの冒険』に良く似た物語だったなあ、と思います。うん、途中で力仕事の時だけ熊に変身する船乗りとか出てきたしな。その熊人間主人公にしたスピンオフ的な話も書いてたくらい気に入っていたらしいんだけど(ノートが残っていないので判然としない) 明らかにこれ、ビヨルンだよな……。

以下は、単にああキーリ可愛いなあってのの吐き出し口です。あと殺陣についてごたごた。くだらないし余計なこといろいろ口走っているので縮めます。

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チケット買うとき盛大に噛んだのは内緒。

と、言うわけで観てきました。
映画なのに、どこか演劇で観ているような……多分カメラワークの所為かな? 映画を撮る、と言うよりは舞台を撮影したDVDを観ているような心地。私はそう言うの慣れてますけど、そうでないと如何でしょう。酔う、と言う意見もみましたな。はて?
舞台で親しんだものを映画で観る、と言うのは聊か妙な感じもしました。ワンデイモアの後とか違和感凄いです。拍手して睨まれる意味が一瞬本気で判らなくてだな。誰もしない意味も判らなくてだな。……いいじゃないかー、別にー。とちょっと不貞腐れてみる。夢やぶれてとかオンマイオウンとかも。夢やぶれて、の迫力とか凄かったなあ。怖いくらい。

さて、しかし。
ヒュー・ジャックマンと言う男はいい男だねえ。ヤツの欠点はどこだ、って話ですよほんと。なんだかんだと彼の映画はよく観ているんだけれども、何観ても格好いいからなあ、畜生。ずるいよなあ。それに加えてジャン・バルジャンは贖罪者で、父親で……ああそうだよ、好きな要素がぎっしり詰まってる。あんな人が迎えに来たらもう一生ファザコンでもいいかも知れない。でもそこまではきっと想ってくれないであろうところが心憎いよな。「彼をかえして」はレミゼの中でも気に入りのナンバーでありますが、優しくて透き通るような声で。哀しげなのに、子守唄のように甘くて。ああ、この人好きだなあって。ただまあやたらめったら力持ちなのはちょっと笑えましたけど。人はそんなに軽々担げるモノじゃないと思うんだ……マリウスとかほんとひょいって簡単に担いでたけどさ。あんた、あれ、曲がりなりにも成人男子ですぜ。まあ、ヒュー・ジャックマンだしな、と思うと妙な説得力がある……気がする。
マリウスは、これ舞台なんかだとどのマリウスでも多分そうなんだけど、ベストが青いから、テーマカラー・赤なアンジョーと並んだり、赤い旗を持ったりすると革命カラーが完成するのが好き。このマリウスは声がよかったなあ。ちょっとあまったるい感じもしたけど。まあマリウスだし。
と、しかし僕のそもそもの気に入りはジャベールだと言う事実。あの、正義がはっきりしたものである、と神を疑うこともできない哀れで可愛い男。
今回、初めて通して英語で全部聞いたんだけど(吹替え版はナシ、と言う心意気も凄いよなって思った) これ、英語の方がジャベールが自殺する意味って判りやすいかもしれない。日本語になるとどうしても宗教色って消えちゃうからなあ。つーか、そう言う演出なのか。うーん、原作あんまりちゃんと読んでないからなあ。読まなきゃね。
……思うのですよ。ジャベールが自殺した理由って、多分神に依る罪と罰を試すためだったんじゃないかって。救われなければいいと、そう思ったんだろうなあ。そうであれば、自分のそれまでは少なくとも正しかったって判るから。はっきりするのだから。そうまでして、疑えなかった、疑いたくなった。かわいそうな人。僕、大好きだよ、あの人のこと。

まあ、話自体はご存知の通り暗いっつーか、救いようがないですよね。ある意味救いなのかもしれないが。あんだけ人が死んどいて、手に入るのはたった二人の幸せ、それも別れを伴う苦い幸せだ。正しく「ああ、無情」。でも、革命なんて所詮そんなものかもしれない。戦った人は、みんな死んでいく。でも、誰かの幸せは、必ず一つだけ生き残る。希望のように生き残る。革命なんて、そんなもの。

唯一不満があるとしたら、マリウスがしっぽじゃないところだ。あのしっぽ髪好きなのに~
これでおしまい。

……いや、あと一個。
ガブローシュ可愛いよ、ガブローシュ。ほんと可愛いよあの子。彼の滑らかで迷いなく、明るい民衆の歌から始まる最後の戦いはな、明るく愛らしいほど哀しいよな。当たり前だけど。それもこれも、この世の無情。ああ、無情。

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「故郷よ、息子よ、私は帰ってきた」

それはオデュッセウス。
……
…………
………………
だってそんな気分だったんだもん、そんな気分だったんだもん! この言い回しが一番しっくりくるんだもの!!
えー、と言うわけで、『ホビット 思いがけない冒険』について、つれつれ語って行こうかと思います。ついったーは、って? 140字以内何回か、で足りるかい。
えー、まず前提として。僕がトールキン作品の中で一番回数読んでるのは多分ホビットです(好き嫌いと言うよりは、単に小さな頃から読んでいたせいだと思います。初めて読んだのは8歳か9歳頃だったかと)。バルドとスランドゥイル王がお気に入りです。指輪も勿論読んでますし、終わらざりし物語とシルマリルも一応読んでいますが、現実世界の歴史に対する認識と同じで、興味あるところはよく覚えているけれど(新撰組なんか、かなり細かい日付なんかまで暗唱できますが)、そうでもないところはまるで疎い(南北朝とかそもそも何時だかわかりません)、と言う現象が起きています。ちなみにローハンと執政家が大好きなので、『ホビット』に出てくるドワーフについての細かいあれやこれはまるで判らない、と言って差し支えないです。
指輪の映画の方は中2の時に第一作公開と言うある意味いろいろ真っ盛りな時期に洗礼を受けているので相当フリークです。あと、目下『SHERLOCK』がお気に入りですので、キャスト的にはマーティンとベネさんに注目しがち。LOTRキャストでは、ファラミア役のデイジーくんが異常にお気に入りなのですが、ファラミアは生まれてすらいないのでこれは関係ないですね。
でもって、現状ただの3D字幕とIMAXのHFR3D吹替えで観ました。いろいろ言われているこの「HFR3D」についてですが、私は気に入った方の人種に入ります。と言うのも、恐らく先見にした3D字幕と言うのが、築10年以上は軽く経っているシネコンの、それもあまりよくない部屋で見たためか、画面がごちゃつきと残像の嵐で、なにやらきらきらしているのはわかるのですが、場面によっては人物の判別すら難しい(元々人数多くて難しいけど)状態となっていたためと思われます。そこと比較してしまうと「HFR3D」のすっきり綺麗感と言ったらすごかったです。なんつーか、これ単体で「HFR3D」だけ観るより、比較して観た方が良さを感じるのかもしれないですね。2Dはまだ観てないのでそちらについては何も言えないですが、映画館に観に行くなら遠征してでも「HFR3D」を推します。つかむしろ映画館でそれが観たいが為に通いつめそうです。もう2DはDVDで観ればいいかなあ、って。つまり、見事なまでに、映画館に観に行って欲しいというPJ監督の計画通り……ただ、3Dについては元々あまり魅力を感じていないので、そこについては首を傾げている感じ。

(12/19 追記
「HFR3D(IMAXでない)」も鑑賞してきました。普段あんまり映像云々に拘らない子なんで、IMAXの有無については、別にどっちでもいいんじゃないかなあって思いました。逆に言えば、「HFR3D」と「ただの3D」の違いはそれだけはっきりしている、と言うことでもあるかも知れません。「IMAX HFR3D」と「HFR3D(IMAXでない)」には、まあ、多少は距離感の違いのようなものを感じました。「HFR3D(IMAXでない)」は映画のスクリーンではなく、目の前で演劇舞台を見ているような感じ。「IMAX HFR3D」は登場人物の横か後ろで一緒に見ている感じ。ビルボの家で、確かトーリンが画面向かって右からにゅうっと入ってくるシーンがあったかと思いますが、個人的にそこが一番判り易かったです。IMAXだと「何、え、トーリン!?びっくりした、いきなり出てこないでよ!」ってなりましたが、「IMAXでない」だと特に何も思いませんでしたので。ただ、多分、これはそもそもIMAXと普通の画面の違いのような気もします。これまでIMAXって見たことなかったし。そもそも名前知ったのも一ヶ月くらい前ですし)

さて。
お話は、ホビット庄から始まりますね。この時の「帰ってきた」感はやはり凄まじかったです。LOTRでも似たような感慨は覚えましたが、あれはどっちかって言うとシュリーマンです。「中つ国はあったんだ!」みたいな。ホビット庄も裂け谷もローハンもゴンドールも、モルドールですら実在したんだ!(や、してないです) と言う発見の感動。でも、今度は「帰ってきた」。気分はまるでオデュッセウスです。つまり、物語を読んで憧れている立場ではなく、そこに入っている登場人物の1人、あの世界に住んでいるちっぽけな1人のような感覚。
これって、その人の経験や思い入れにもよる部分なので狙ってやるのは根本的に無理だと思うんですが『ホビット』全体の物語にとって、すごく重要な感傷だと思います。だって、このお話は「行きて帰りし物語」ですもの。「故郷」を探しに行く物語ですもの。観てる側がホビット庄を本物の故郷のように感じることって、すごく大事。今回ラストでビルボが「君たちには故郷がない、だから戻ってきた」と言いますが、実際にあの遠景の美しいホビット庄を観て「帰ってきた」と感じ、愛しく思ってこそ、それもより深く心に迫ろうというものです。
発見は、どっちかって言うとイムラドリスにあった感じでしょうか。あれを観たときは帰ってきた、と言うよりも「みーつけた!」って思いました。周りの荒野と言うか、だだっ広いし。ボロミアなんか、あんなところをたった一人で、馬すら失くして、何日も何日も彷徨っていたのかと思うとなんか涙出ます。イムラドリス、見つけたときはすごく安心しただろうなあ、ボロミア。
新出の国つったらやはりエレボールですが、あれはあれでまた建築様式とか違ってて面白いですね。方角的・環境的にそうなるのはちょっと違うような気がするし、そもそもなんて言うのか判らないんですが、ヴェネチアンでメディチ家な感じがしました。少なくとも僕にとっては「過去の栄華」と言う印象の強い文化ですので滅ぼされた国と言うのはすごく判りやすい。でも、意匠とか衣装とかはそのヴェネチアンでメディチ家な感じなのですが、都市の造りなんかは大分SFチックでしたね。摩天楼。あれはなんか変な気分でした。
んで、まさかのスランドゥイル王初登場でびっくりしたり。
その後、彼の乗り物にまたびっくりしたり。
ヘラジカて。
あんたサーミか。闇の森ってそんなに寒いのか。
あのエルフはなんなんですかねー、もう。本でもエルフ王のくせに宝石と宴会大好きだわ、映画は映画でまず写真が出たときの眉毛と冠騒動やら、ヘラジカやら。
どんだけ人にインパクト与えたら気が済むんだ、と言う。
でも、なんか最早それでこそスランドゥイル王ですよ、と思わなくもないです。口を開いたときが怖い。
そしてそんなところが好き。えへ。
動物は全体的にインパクトでかかったなあ。ウサギとかウサギとかウサギとか。白いワーグも綺麗だった。ワーグに対して綺麗とか可愛いとか、あまつさえ欲しい、飼いたいなどと言う感想を抱く日が来ようとは思わなかったよ。馬は毛もふもふで格好良いより可愛い道産子タイプですね。ドワーフやホビットが乗るポニーなのですからそんなもんですかねえ。どうでもいいですけど、大体子馬って邦訳されてるみたいですけど、ポニーって肩までの高さが147cm以下の馬を指すのででかいのは結構でかいと思います。馬によってはホビットには多分無理。自分は身長153cmでドワーフ的体格なんですが、140cm超える辺りからまず背に上るのが結構大変な感じです。
ドワーフの方は、トーリン除けばやはりフィーリ、キーリの兄弟は目を惹きます。単に僕が兄弟と言う関係性が好きだってのもあるんでしょうが、ビルボの家でお兄ちゃんの意見を「うんうん」ってすごい勢いで頷きながら聞いてるキーリとか、岩の巨人(ところでなんですか、あれ)のところで、道が分断された時フィーリとキーリの間で丁度割れるんですけどその時のなんかすっごい不安そうな顔とか可愛くて可愛くて。トーリンに怒られてもそもそ言い訳してるのも可愛かった。つーかこの子は名前呼ばれすぎや、と思ったけど元々そうだった気がする。話の流れ上、この二人はしっかり覚えて貰わないとなんないですしね。あとトロルにビルボが捕まっちゃった時のも可愛かったなあ。「どうするのどうするのどうするの」って顔でトーリン見て、トーリンが武器を置くからめっちゃ不機嫌そうに武器を地面に叩きつけるところ。多分戦って助けられるとか思ってんだろうなあ。かーわいーなー。わかーいなー。ところで、ワーグと弓使いって虎と猟師みたいな関係なのかしらん。いや、なんか彷彿とさせられるものが……あとやっぱあの子ファラミアに似てると思うけどどうなんでしょうか。いや、動いてると結構おつむりは残念な感じなんで(お兄さんの方がちょっと落ち着いた感じですか。年齢差があるのか、なんなのか。兄弟のキャラ付けとしては珍しい気がする。大体逆だよね)その所為もあるのか、そんなに似てないなとも思うのですが。件の不安そうな顔とか。なんか似てる。今のところ誰も同意してくれないけど、やっぱ似てる。
あ、あとエレボールでのバーリンの、若い王子付きの参謀と言うか、後見人? っぽい感じもすごく好きです。でも身体的には庇われる保護者。ああ、この人はいい王子なんだなあって思えるシーンでした。
ただ、でも、トーリンってやっぱ難しい人だなあ、って。
なんつーか、難しいとしか言えないんですよ。気難しいと言う意味の難しいでもあるし、評価し難いという文字通りの難しいでもあります。彼について唯一はっきりと言えるのは、殺陣が西洋のものにしてはびっくりするほど好みだってことです。重心が低くて(ドワーフ役の方は、重心を下げて行動する訓練をしたそうで、これはまあ大体全員そうなんですが)どっしりとした安定感があって。振りも大きく、迷いが無くてとても美しい形をしている。そう言うのすごく好みなんですよね。西洋の剣なのに、片刃だってのもあるんでしょうが。(余談ですが、普段所謂両手剣を使っている人に行き成りあんな形状の剣を使わせるって、幾ら名刀でも幾らか無茶振りが過ぎると思います。叩く武器と斬る武器なんで、そもそも戦い方違って来ると思うのですが)
ガンダルフは今回も元気でしたね。魔法に対する制約もあまりないのかがんがん行っててちゃんと魔法使……とか思ってたら何あのイスタリじいさん。なんであんな剣使いまくりで。いや、いいんですけど。殺陣大好きだからいいんですけど! あの剣がぱっと見で判らなかった自分をちょっと呪いたい。サルマンは流石にちょっとお年を召した感が……60が70でもあんまり変わらないですけど、流石に80が90はねえ……何と言うか。まあ今は脅威ってわけじゃない、と言うのも無論そうなのですが、なんかこう小さくなったような、感じが。ずっと座っていらっしたしね……リー様、かなり大きな方のはずなんだけどな、って……楽しみだったし、楽しかったけど、なんか明後日の方向に寂しいです。正しく「時間」ですよ。長生き、して欲しいなあ。トールキンの亡霊みたいだった、って言われてたのも効いているのかしらん。なんか、いなくなったらまた大事なものが消えそうで。逆に、エルロンドはなんかいい若造な感じでしたね。自分で馬を駆って出て行ってしまうような若々しさ。むつかしい雰囲気や眉間の皺もあんまりなくて、ちょっと陽気な感じもして。でもちょっと意地悪だったりして。トールキンのエルフって基本こんな感じだよなあ、って。面子が面子なだけに最年少? な雰囲気もちょっと面白くて。でも、ドワーフとエルフが(大体スランドゥイルの所為で)余計目に仲が悪いから、あんまり憩わなかったよ、あの館。あ、でもグローイン面白かった。あれね、息子さんの「エルフには言うなよ!」みたいなところのやりとりを思い出しました。そう言えば、エルフさんの騎馬隊、旗手に1人金髪さんがいたので、その人はグロールフィンデル、きっとそう、と言う虚しい遊びを今回もしています。と言うか、何故にリンディア。そこはエレストールじゃないんかい。と思ったけど、指輪の方ではリンディアは結構ビルボと仲良さ気なんで、その辺りなのかなあ。裂け谷には今回エルフがわらわらいたので、指輪はやっぱり衰退期のお話だったんだなあ、と痛感しました。
ただ、個々のシーンは楽しいの連続ですし、その積み重ねで仲間になっていくような雰囲気も王道と言えば王道で、よいのですが、そのう。導入だけで第一部終わらせやがった、みたいな雰囲気は否めないです。と、思います。まあ、楽しけりゃいいのか。劇場でいた子供はどれもわくわく楽しそうにしてたし。それ、大事だと思うんだ。僕は幸いにして本大好きだからちっさいころからここで、中つ国と言う楽しい場所でずっと遊んできたけどさ。そうでない子もいるだろう。ぶっちゃけ、私は大人しく画面を見てるのって苦痛で仕方がないんだ。何か食べるとか、折り紙やレース編みや、なんでもいい。最悪ハンカチを開いたり閉じたりしてるだけでもいい。でも、そうやって指先くらい動かしとかないと大人しく画面を見ていることって出来ない。本について、そう感じる子も多いと思う。原作持ち歩いていたら、会社で「なんか分厚いの出てきた」って言われたから、世間的にはそう言う認識なんだろう、とも思う。翻訳も質がいいのは古くてたまに日本語の辞書が欲しくなるし、新訳はセンスがアレだし。つまり何が言いたいかって言うと、遊びに行くまでにすごく壁がでかいんだよ、今の中つ国は。
でも、映画ってその辺りのことは結構取っ払えると思うんですよね。安全に、楽しく、簡単に。中つ国まで遊びに行ける素敵なツール。それが映画。どうだい、子供たち。中つ国は楽しいだろう? いいところだろう? なんて、楽しそうにしている子供を見ると思います。僕が昔、本と母を通して中つ国やムーミン谷に行ったように。あの子たちは今まさに、映画とPJ監督の腕を通して、中つ国の冒険への一歩を踏み出したんだろうなあ、って。それは、冒頭のホビット庄並みに美しい光景のようにも思えます。
ところで、取り立ててゴラムについて触れてないけど。
僕、あのなぞなぞ合戦のシーン好きなんだけど、なんかあんまり想像した通りに作られすぎてて、最早何も無いのですよ。ちょっと問題数少なかったけどね。お日様とデイジーって、聞きたかったなあ。一部、僕のような、ファン層に妙な笑いを齎してくれたと思うんだけど。いっそ雛菊って書いてデイジーって振り仮名みたいな字幕とかね。(そろそろやめようか)

来年が早く来ればいいのに、とも思いますが、このお祭りがずっと続けばいいのにとも思います。

これで、おしまい。

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せ、正式タイトル長かった……
と、言うわけで、エリザベートのコンサートに行って参りました。

トート初登場シーンで何故か泣く。感動とかなんとかより、なんかもうわけわかんないけど涙がぶわあっと溢れてたまらなかった。僕はやっぱトートが好き。連れて行って。あなたとゆけるのならば、僕は鴎になり空をも翔ぼう。魚にもなり海をも渡ろう。ただあなたといたいのだ。連れて行って、どうか。どうか。
……
…………
………………
マテトート はやんちゃで割と男くさい。愛して欲しいと言うのも、シシィ僕を頼って欲しいと言うベクトル。あとエロい。最後のダンスとかやばい。DVDで観たのよりは 落ち着いた風情だけど。それが子ルドのベッドに腰掛けたりお姫様抱っこしたり片腕で抱えたり、大人ルドキャッチしたり(勢いあったせいか、ルドルフのハ グッ!!って感じも大概だったけど)キスしたりするんだから僕の頭はギリギリチョップ。ああ言うのを噛み付くようなキスって言うんだろうなあ。トートなの に生命力溢れ過ぎだ。格好いいけど。むしろ惚れるけど。閣下、どうか僕を(以下略)
今回はコンサートなので、オーケストラが見えるのが面白い。トートダンサーの片翼もいいな。なんか、アレだ。さもなんとかのニケみたいな。ただダンサーさんにはちょっと狭いかな。翼を広げきれないような雰囲気。まあコンサートだからな、うん。
私 だけにのリプライズかな?エリザベートとトートとカイザーで三重唱になるとこ。あそこのエリザベートが出てくるとこ。そう言う演出なんだけれども、本当に あの肖像画みたいで素晴らしかった。舞台で、あれだけくっきり画像イメージ植え付けるのも難しくはないかしらん。美しきカイザーリン。エリザベート。
し かし、このエリザベートは三割増しくらいで強そうですし、割と自信に満ちあふれていらっしゃる。ずっと長いこと彼女を演じていた方だそうなんで、当然かな。マテトートも割とロックな歌い方するから、私が踊る時のバトル感たるや凄まじいってレベルすら通り超してた。あんま優しくも悲しくもないのな。僕、見るならやっぱきっちゅ!な存在だけでいいや。
つか、やっぱ多分根本的にエリザベート自体は好きじゃないんだよ。幾らか勉強はしたけど、特にこの ミュージカルでのエリザベートは好きじゃない。言ってることはゾフィの方が正しいと思うのだけど。でも最期にはゾフィも皇后の義務を忘れてる。母親になりたがった、だから惨めに滅んだ。つか、フランツが結婚した時点で息子(皇太子)であることを止めて、夫ないし父親(皇帝)にちゃんとなっとればよかったんやな。エリザベートは正しくないけど、それを糺せなかったのは皇帝だから。だからハプスブルクは滅んだのではなかろうか。
ちなみに休憩中に近くに座ってたお嬢さん方が言ってましたけど。優柔不断で頼りない、だめお。なんで結婚したのか解らない、だそうですよ。なんか言われてんぞ、フランツ。
と、 かくのたまう程、私は保守的で頭の古い人間なんですが、不思議なことに革命、それも自由・平等・博愛の市民革命が大好物なわけですな。で、なんとなくなんでかなって見ながら考えてみた。なんつーか、好物と言うより、なんで正しくないはずのものが正しいものに勝てたのか。その辺の答えを求めて、興味を持ち、 好むのだなあ、と。この話には、更に正しくない(とされているもの、つまりナチスだ)が出てきますからね。なんか、ああ、だからかなあって。所業や方法は 別として思想は間違っちゃいないと思うんだ。私生活を調べてみたらいい。下手な王族よりよほど、庶民が為政者にそうであってほしい正しい生き方してる ぜ。
えーと。
そうそう。途中で字幕でなくなって、ルキーニが日本語で歌いだした所があったんだけど、アレはそう言う演出かね。面白いし、 嬉しくなかったわけではねえけんども、ぶっちゃけドイツ語のがまだ聞き取……げふんがふん。まあ、多分チーム一日本語出来るマテはトートだから。閣下が突然異国語使う訳にも参りますまい。つか、ルキーニの人。ハイジは兎も角ベルばら見てたってどないな幼少期やねん。あと指輪のミュージカル(?)ではビルボやってたらしい。確かに走り方が小人的で大層愛らしかった。
ドイツ語つったら、あれ。子ルドがゾフィにビッテって言って、返答がナインだけだったけど。王族とかでもそんだけでいいんだなあってなんか変なところで感心した。ちょっと面白かったです。

あと、パンフに歴代エリザベートとトートの写真が載ってたけど、こうして見るとやっぱ城たんトートは驚異のビジュアル系だったな、って。並べてみても際立つあの美しさ……と言うか、日本人ってほんとネガティブで退廃的なものに程うつくしさを求めるなあって思いました。

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歴史が好きになるか否かは、学校で習う前にそれを発見するか否かに拠ると思うな。発見は主に創作を読解する過程において現れるから手に取り易い漫画やゲームを入り口に、と言うのは間違っていないと思う。難しければいいってモンでもないしね。何事も。
ただ、学校で習う歴史が得意かどうかって言うのは他の多くの教科と同じように先生の力量(と、ある程度の個人の力量)にかかっていると思うし、概ねの場合、先に歴史を発見してしまった人は興味のあるとことないとこの出来の落差が大きい。ただ好きなものって覚えやすいし、自分で調べて学ぶという手段を誰に言われるでもなく持っているから、他の人間よりはアドバンテージはある。聞いたことも読んだこともない言語を習うより、単語を知っていたりその言語で用いる文字を知っていたりする方が習得は早いでしょう?好きって言うのは、勉学においては根本的にはその程度の有利でしかない。まあ、あと歴史というものは連続であるからして、流れを掴み易いというのは理解を早める助けにはなるかな。でも、それもアドバンテージとしては瑣末なもの。丸覚えの方が試験で役に立つことも時にはある。

んで、この歴史の発見っちゅーのが如何なることかと言うと、だ。別にどこぞのドイツ人みたいに、あるかなしかをあると信じて終に発掘するような、そんなことではなくってね。
例えばそれは、オスカルが実在しないことを発見したり、忠信は別に狐憑きじゃないってことを理解したり、坂本龍馬は(多分)テンガロンハット被って調子外れの米国国歌歌いながら往来を歩いたりする人ではないと気付くってことだと思う。今挙げた3つは、まあ全部私の個人的な体験なんだけれども、後者2つは兎も角として、「オスカルが実在しないことを発見」と言うのは特にある年代の人たちにとっては凄く判り易い喩えなんじゃないだろうか。オスカルと言うのは勿論、『ベルサイユのばら』と言う漫画の登場人物で、架空の存在であるわけなのだけれども、普通にこの漫画を物語として読み、読者の頭の中で「オスカルが実在」している間は『ベルサイユのばら』はただの物語であるわけ。革命とそれ以前の宮廷の美しさや、愛やらなんやかんやの入り混じった非常に美しく悲しい物語。
ところが、何らかの理由……例えば、マリー・アントワネットの伝記を読んだり、何かしらフランス革命に関する記事を読んだり、それこそ学校の授業で習ったり……で、「オスカルが実在しない」と言うことに気付いた時、この漫画はただの物語ではなくなり歴史モノというジャンル分けがなされ、読者の中には歴史を読むと言う新しい機軸が出来上がる。何故なら「オスカルが物語に存在しない」場合『ベルサイユのばら』は物語として成立しなくなる。いや、まあ厳密に言うと居なくても確かに話は進むんだけど、ずっと短く、醜く、盛り上がりに欠ける話となってしまうわけだ。『ベルサイユのばら』と言うあの美しく悲しい物語にはならない。
で、あるにも関わらず、何故革命と言う大きな流れは起き、時代は変わり、王政は倒されたのか。もしくはもっと簡単にじゃあ王妃さま以外にフェルゼンを愛した人はいたのか、とか。つまり。「オスカルが不在の場合に起こりうる動き」について探り始めた時、人の中に歴史と言う概念は生まれるのだと思う。
で、その発見に際して付随することを調べたり、考えたりすることの出来る資質を予め持っている人たちが、歴史を好きな人になりうる、という所なんじゃないかな、と思う。
そして、そこについて言わせて貰えば、学校の授業でやる「テストで点数とるための歴史の勉強」って著しく調べたり考えたりする時間が少ないわけなのだよ。つか殆どしないよね?したことある?僕は無い。小学校なんかじゃあ「調べ物学習」って言うのがあったけれども、アレは「調べ物」の手段を学ぶためのものであって、歴史について調べたり思考するそれではなかったように思う。これこれこう言う流れでこうなって誰がどうしてああしてそうして、はい覚えてー、と。多くはそうして押し付けるわけだ。それは歴史を学ぶことではなく、ましてや発見など望めない。それでは好きになる資質を持った人であっても、嫌いになるか興味を持たないか、と言う話になる。これは惜しい、実に惜しい話だ。
ただし、惜しい話ではあるのだけれども、教育としては別に間違ってはいないと思う。過去がどう言う道筋と、どんな出来事の積み重ねでここまで進んできたのか。言葉の上だけでもそれを覚え、解することは無駄な作業ではない。歴史が好き、という場合大抵の人は特定の時代、特定の人物、特定の文化などに対する興味や理解をもってしてそう宣言する。ただし、知識として歴史を生かそうとする場合、それではダメなのだ。無論、何が起きてどうなったと言うことを知っているだけでも意味はない。2つが重なり、混ざっていなければダメ。
なんか終息がつかなくなりつつあるけど、つまりはそう言うことなんだよ。

余談だけど、この歴史の発見と言う現象をすると逆のパターンに対する興味が生まれる。つまり、史実からのIFの想像。もしもの場合、を求め始める。もしもの場合を面白がり始める。これが歴史モノの創作物……小説やら漫画やらゲームやら、まあなんでも……を楽しんだり、好んだりと言うことに繋がる、と僕は思う。

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登用試験を巡って、僕と上司の会話。
上司「(提出書類について)あと、これとこれはチェックするけど……小論文はいいか」
僕「え」
上司「だって平気でしょ」
平気だけど! 平気だけどもさ!! 論文だけなら幾らでも通るこの腕の冴をごろうじろって感じだけれどもさあ!!! 気にしてよ、上司。そこは気にしてよ~……その後の「面接の時は私もいるから大丈夫」と言う上司の言葉はなんのフォローにもなっちゃいないような気がします。そんなどたばた登用試験。さてはて、どうなることやら。まあ、悪い話ではないので受けておく、くらいの気楽で真面目な気構えで頑張ろうと思います。……そう、論文とか書類とかだけなら通るんだよなあ。それだけならなあ。

そう言えば、誕生日が一緒な某宮様のお誕生日インタビュー記事読んだんだけど。ご夫妻の仲良しっぷりに大層萌えた、と言うお話。特別に敬うとか誇りに思うとかはしていないし、多分することにもならないとは思うのだけれどもね。唯一確実に、公に。過去に続いている人たちであって、それはそれで浪漫だし。何より、親とか肉親とか以外で確実に自分たちを見守ってくれている目があるのって、すごくあったかでありがたいことだと思う。当たり前にいるから、忘れがちだけれどもね。色々意見はあると思うけど、そのありがたさを感じられない人は、ちょっと寂しい人だと思うよ。
……しかし、弟宮についてはご一家ともどもほんと見る都度和んだり萌えたり忙しいんだけど、兄宮の方がなあ……まあ、どこも長男次男ってそんなもんか。いやーでも、あれね。着袴の儀の写真の可愛さとかまじ半端ないわ。

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