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概ね日付が変わる頃書いているので昨日と今日の境目がおかしい。幕末と人形と文学的な何かを愛している。
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のせると、とてもこわい。

……いや、なんとなく。

『ある日、ぼくらは夢の中で出会う』を観てきました。
面白かった……いや、面白い? 違うな。面白いというより興味深い、楽しいというよりは愉しい感じ。「メモリーズ2」はひたすら爆笑の嵐で、笑って笑ってちょっとほろっときてすっきりする感じだったけど、「ある日~」は常にくすくす笑いつづけて、時々爆発して爆散して終わるので考えなければならない。多分、決して後味のいいお話ではなかったのですが、でもそここそがとても「愉しい」そんなお話。

ってゆーかね、なんでまたよりにもよって撮影日に当たっちゃうのかなぁ……初めてBLEACH観に行ったときもそうだったし、ファニバニ行った時もなんか撮ってたし。無駄に緊張するっての。
それとも何か。あたしは永山氏出演の舞台に呪われてるのか!?
(そんな馬鹿な)
でも、案外的外れでもないかもしれない。『スイッチを押すとき』も原作者の名前を見るまでは行こうと思ってたもの。僕ね、あの人のお話は読めない。ケータイ小説と同じレベルで読めない。そんだけ。

あ、あとあんまり暑いうえに、スペースゼロは思ったより駅から近かったので、まん前にあったスタバに入る。そこかしこからそれっぽいお話が聞こえるなか、本を忘れるという失態に気付いた僕は暇を持て余し(予定外に早く着いたから暇だったのです)机にペイントしてあったチェスボードを利用して、ストローの紙袋を千切ったのを駒代わりに一人エイトクイーン大会を開催。
……何してるの、変な子……的視線で見られたことは言うまでもなく。だって暇だったんだもの……のべつ幕無し散らかしてたわけじゃないんだからいいじゃないっ。
ちなみにスタバに入ったのは深い意味はありません、多分。
うん、でもあんまり暑いもんだから、ロビーのお花が大分萎れてて可哀相なことになってた。夏場にお花贈るって大変だなぁ……。

詳しい感想は、縮めっ!!

えーと、今回のお話は……四人の刑事と四人の誘拐犯が……ってなことは公式にも書いてあるので、おいといて。
基本的に、一人二役……っていいのかなぁ、これ。なんだろうね、こういう小説があったような気がするのだけれど思い出せない。んーと、取り敢えず……二人いるんだけど一人なんだよ、多分。どちらがリアルとは言わないが、きっとどちらもリアルで表裏一体ででも全然違う人たちだけど重なる人たちのお話なのだ、と僕は理解した。……我ながら、何言ってるのかわかんない。(苦笑)
あと面白かったのが彼らに名前が存在しなかったこと。名前自体は呼ばれてたんです。でも、それはお話のなかに予めそういう存在として描かれているんじゃなくて、役者さんの名前なの。なんかねー、自分がお話書くときに名前つけるのがあんまり好きじゃないかも知れないんだけど、それがすごく気に入った。役と役者さんが本当に地続きって感じがしたのもあるし、なんか彼らがちょっとフラッと一本違った道を歩いていたらこうなりました的なところをみているような、そんな感じもしたし。

お話が始まる前、まだ物語が始まる前。舞台にはでっかくドーンと二つ柱があって、あと机が三つと椅子が四つ……って言うか、箱が七つって言った方がいいかな。あって。その箱と舞台全部と、モノトーンでペイントしてある風に見えて。最初は。
だけど、なんか書いてあるっぽいので念のため持ってきたオペラグラスで覗いてみたら新聞記事だった。そのまま暫く読んでた、普通に。
んで、冒頭「ナガヤマ」は客席から出てくるんですよ。ステージまで階段ついてたからもしかして、って思ったけど、予想当たって嬉しかった。そいで、僕が座ってた場所と彼の通った通路が割りに近くて、なんつーキレーな人だと。年の割に若い顔だなって認識はあったんですが、近くで見るとより綺麗。(写真になった人間は根本的にあまり好きではないのでそれは除外)九つ年上とはとてもとても思えないよ……ってゆーかなんか悔しい。(苦笑)
あと、比較的それに近い雑感が一つ二つ。一つは中村氏が存外整った顔立ちをしていらしたこと。(だって美味学院で見てたときは眼鏡で殆ど見えなかったし、何よりあのキャラでイイ奴だ、とは思っても格好いいなんて思う暇もない)二つは土屋氏細っ!! 想像以上に手足長っ!!! 双識お兄ちゃんの形容としてたびたび登場する針金みたいな、ってのはこのことかと。三つ揃えではなかったと思うのですが、刑事ツチヤはスーツでしたし。……うん、でもパントマイムはダンスとは違うと思うんだ。綺麗だったからいいけど。

で、今回は長台詞がたくさんあるらしいので楽しみにしてた。
特に「ツチヤ」。
「絢爛とか~」のラストの長台詞にすっかり聞惚れて以来、この人の語りが好きで好きで……。でも、あんまりそういうの聞く機会がなくって。なんか十周年イベント? とかで朗読やったって聞いたとき、行かなかったことを真剣に後悔したくらいで。
いや、素晴らしかった。さすがって言うか、なんか……もうね。別に脅されてるわけでも、怖いわけでもないのに押し付けられる感じがした、座席に。圧倒される、って言うのかな。ちょっと低めの声で、怒鳴り散らす感じなんだけど、ちっとも怖くなくて。でもやっぱりどこかで畏怖的なものを感じる。
何時までも聞いていたい、とはちょっと思わなかったけど(神経張り詰めて疲れるから)何度でも聞きたいな、って思った。
ん、あとこの人質になってた女の子(クニエ、十歳くらい)ってのが途中で自殺しちゃうんですよね、首吊って。なんで、ってことは劇中説明されてなくって、僕もそっちについてはあんまり考える気がなくて。ただ、それについてあーだこーだと誘拐犯たちが話しているときにね、普通死のうとか考えないでしょうって言うナガヤマにね、ツチヤが言うんです。女の子がいて、死のうと思った、それに何の不思議がある? というようなことを。
僕はね、そう言うセリフ(内容の如何は兎も角として、その手のセリフだ)聞くとね、同意できても出来なくても、アンタに何が判るんだい、ってつい思ってしまうクセがある。類似品として、死んで花実が咲くものか、とかね、そーゆーの。でもツチヤに言われた時、そーゆーの……反発心? 沸かなかったなぁ、って。ちょっと不思議だったけど、でもなんかそれでいいかな、って。単に突発的に人格丸くなったのか、土屋氏の演技に惚れこんでそう思ったのかは知りませんが。そこは思わぬ収穫、かな。

ナガヤマは最後の最後がよかったな。
多分、あれは三人目だ。(違っ)
……ってわけでもないんですが、多分あそこに居たのは刑事でも誘拐犯でもなんでもなかったんじゃないかな、と。でも、アレも確かにナガヤマなんですよ。
銃をすっと構えた鍛えられた体の上に、キレーな、どちらかと言えばあいらしい感じの冷めた顔。
それまでずーっと軽妙な会話が続いていて、(どっかで大爆笑を誘うんじゃなくて、ずーっとぽんぽん続いてくラリーみたいな。確かに声を出して笑いたくなる瞬間ってのは少なからず存在するんだけど、でもそれは決定打じゃない。微笑ましいと思えるほど優しくはないが、聞いててとても愉しい、そんな会話が続いているのだ、ずっと)そりゃ無論黙っているときや緊迫した雰囲気のときもあったけれど、それでも会話が続いていて、どこか温かかったハズの場所がすぅっ、と冷めていって。
……うん。
はやや、ってなった。怖いってゆーか……まあ怖いには違いないんだろうけど、なんかね。

本物が本物だと主張してより美しくなる。
って、ゆーよーなコトを件の長台詞で説明してた訳ですが。
ならば、本物とも主張することなく消えていく、主張しても結局信じちゃくれない人のいる、フィクションってのはどこに行けばいいのかな、と。
ふと帰りながら考えた次第であります。
誰か、一人でも信じてくれれば、それは本物だと主張できる? でも、その他大勢にそれは違うよって言われたら、きっと一人の信じるがあっても、主張は消されていくんでしょう。主張しても、そのたびに崩されていたら美しくなんてなる暇もあったもんじゃない。そういうフィクションはどこへ行く?
そう思うのは結局、なんだかんだ言っても僕が好きなのはフィクションだからってことになるんでしょうかねぇ……。

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