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概ね日付が変わる頃書いているので昨日と今日の境目がおかしい。幕末と人形と文学的な何かを愛している。
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キャラメルボックスの『風を継ぐ者』見てきました。
『風光る』と親和性高いらしいので、一抹の不安を感じていたのですが。
(私はあの手の話は苦手です。新選組に女の子が入隊する、というパターンが、どーにも、こーにも。『無頼』のは、あのまま話が進めばいい伏線だと思ったから受け入れられたけど。大体、あの話は其処が話の中心じゃないしね。ゲームにぱっと飛びつけないのは、きっとその所為だ。ちなみに似たような理由で『龍馬伝』にも一抹の不安が。嗚呼)
まあ、途中でそんなこと気にならなくなりました。
いい話だった。
爽やかで、寂しいんだけど終わりが哀しくなくて。
強いて言うなら、ちょっとだけ「悔しく」はあったけど。
なんでか、とか細かい話は公演中だし、一応縮めて置こう。

んで、劇場入る前にサンシャインでふらふらと、ちょっとだけお買い物してきた。
帽子買っちゃった。カンカン帽って言うんですか? あの、なんか色々平べったくて丸い帽子。黒いリボン付いてるやつ。エマさんとかがよく被っているようなヤツ、麦わらの。これからちょちょいとレースでコサージュとかリボン追加とかして、飾りつけようと思います。
ちなみに、若干流行っているのか、何処のお店行ってもそこそこ扱っていましたけど、自分が被るとどー考えても『赤毛のアン』とか、そんなノリでした。時代と場所飛び越えちゃった、みたいな。いや、まあそんなのが欲しかったので問題ないと言えば無いんですが。

最近、給料日になると古書店に問い合わせて絶版になった本を買うのがお約束になっている。専ら、幕末モノの。まあ、態々絶版を求めなくても、最近は何故だか新刊で月一冊くらいは漫画か小説を見つけるので、わざわざ読む必要もないんだろうけれど。まあ、でも古きを求めるのも悪くない。
ってことで、今月買ったのは『月とノスタルヂヤ』と言う一條和春の短編集。短編集なので、幕末一辺倒、と言う訳ではないんだけれど収録作品の半分くらいは幕末モノです。絵柄は少し古めかしい感じで。読んだことないけど『日出る処の天子』みたいな? そんな絵で伊庭さんの物語(労該疑惑のオマケ付き)が進行するのだからそりゃもう、うっとりせざるを得ません。ああ、この絵で春日隊長が見たいなあ……最近、ちょっと綺麗な絵を見ると「この絵で春日隊長を……」と思うのがデフォルトになってきた気がする……。
まあ、そんな感じなんですが、それより何より凄かったのが以蔵さんです。岡田以蔵。出自の所為か、純朴青年の風情の時はあっても、余り「うつくしい」印象はない以蔵さん。だけどこの漫画では、すっごい綺麗だった。扉絵が一枚だけカラーでついてて、それが以蔵さんのお話の扉絵だったんだけれども、赤と黒と白のコントラストがグリム童話かっつーくらい綺麗で、ほんとうつくしくて。
ついでに、ちょっと可愛いです。
以蔵さんのことも、よくは知らないですけれども結構好きなので。
もっと勉強してみようかな。

と、言う訳で。
話は翻って『風を継ぐ者』
この舞台は小金井兵庫と言う架空の隊士さんが書いた「日記(記録)」が大筋を握っています。
まず、この「日記」があればどんなによかったことでしょう。と、最早単なる幕末オタクとしてこの舞台を観に行った僕としては思います。
この「日記」は小金井兵庫が隊の中にいた頃からずーっと書き溜めていた代物。永倉さんなんかが後から書き記した記録とは違う。そこにあるのは小金井兵庫が知っていることだけだけれど、確かにその場で感じた感情、思い、体験し得た出来事など、なんです。少なくとも、僕の知る限り、そんなことが書かれた資料はありませんから。
それが、この話でちょっとだけ「悔しく」思ったところ。
あ、あと最初と最後が明治10年くらいのことなんですけれども、その世界で「生きててよかった」って思えた人たちが主人公ってのも、ちょっと悔しかった所かな。相馬さんは、生き残ったのに良かった、って思うことなく(多分)死んでしまいましたからね。なんか、そゆこと思うとちょっとだけ、ちょっとだけ。うーん……「忘れないであげてくださいね」って気分になる。
諸説諸々あるけど、相馬さんが明治になって、しかも寛典を受けてから少ししてから切腹して死んでしまったのは、きっと明治と言う時代に対応出来なかったからだと思うのよね、突き詰めると。
いや、そう言う話じゃなくて。

全体的にノリは軽かったです。
ちょっとだけ『真夏の夜の夢』みたいな部分がありつつ。
あ、そうそう。沖田さんに対する土方さんが、なんかもう兄貴分通り越して、まるで娘に縁談持ってくる母親のようだった……ちょっと幾らなんでも過保護だよ、副長! (大爆笑) なんか、もう、それが可笑しくて。
おもさげながんす、とかもぽろっと出てきて(ギャグシーンで)思わずむせ返るほど噴出してしまった。お隣に居た人ごめんなさい。あんなにあのセリフで笑ってたの自分だけ、みたいでちょっと恥ずかしかったです。
そんで沖田さんが凄く可愛らしかった。
殺陣がね。
殺陣が可愛いってどう言うことだ、って前に言われたことあるんですけど、可愛いものは可愛いんだ、文句あっか畜生。
時々思い切りよく踏み切って、狭いところでも飛び上がるところ。振りの速さ、そんなに大柄な人ではないのだけれど勢いと腕と背をしゃんと伸ばして、ちゃんと大きな、強い人に見えるところ。役者さんがチラシか何かで「お前が沖田じゃ身長が足りないと言われた」とか何とか言われた、みたいなコトを書いていたのですが、むしろそれをカバーしようとする動き、気迫が上手くキャラとあっていたのだと思います。
それにこの物語の沖田さんは、とても純情で爽やかな好青年。そんなキャラクター性が滲み出るような、格好よくも可愛らしい殺陣。素晴らしいです。惚れてしまいます。お陰で、最後の診療所での殺陣のシーンとか、他の人がどんな動きしてたのか、一個も目に入んなかった……気がついたら副長が来て、終わってた。あ、この時の副長の「俺がお前を殺そうとしてるみたいじゃねーか」って時の間合い、距離? もよかったなあ……。
良かった、と言えば最後の最後で、死んでしまった人たち(恐らく)がぽーん、と影の中から浮かび出るように出てきたところでしょうか。丁度生き残って、それを良かった、と思える人たちと対称になるみたいに出て来て、格好良かったというか、ゾクゾクした。

……。
架空の隊士、とかそう言う設定には余り興味がないので、正直言うと主人公の人たちとかに対しては「ちょっと悔しい」くらいしか思うことはないのですが。
惜しむらくは、局長が名前しか出てこないことでしょうか。
自分でも、あんまし上手く書けたためしが無いし、書けるようにも思えないのでなんとも言えないのですがやっぱり、局長の居ない新選組は寂しいし、締まらないです……。

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