朝、電車のなかで。
自転車に乗って、雑貨屋へ行く。出社する前である。どうやら、夢の中の私の勤める会社は、家から自転車でいける距離にあるらしい。雑貨屋、と言っても本屋と電器屋を足して2で割ったような。明るい割りに、ごちゃごちゃと妙なものが山ほど売っているような、そんな雑貨屋。そこで私は、友人への誕生日プレゼントを買った。ピンクの手のひらくらいの何かの器械、というかゲーム機器のようだ。付属品として、縄跳びのようなものや、手ぬぐいのようなものがごたごたとついている。何のゲームなのかは不明。
それをラッピングしてもらったり、つけるカードを選んだりしている間に、出社にぎりぎり間に合う時間を過ぎてしまう。ラッピングがまだ終わっていなかったので、退社後引取りに行くことにし、ひとまず自転車を飛ばしながら、僕は僕の上司へ遅れそうな旨を連絡しようとして、携帯を取りだす。タイムリミットを8分過ぎていた。10分ほど遅れます、と言おうとしたところで目が覚めた。
目が覚めたのは、いつも降りる駅の直前。
人身事故だかなんだかで、電車が8分遅れている、と車内放送で告げていた。
そんな、夢。
現実の会社には、勿論間に合いました。10分程度の電車の遅れでどうにかなるような予定の組み方はしていません。と言うか、駅の中の早朝からやってる本屋とか、会社の近くの24時間営業の本屋とかに、朝行くために、普通に30分くらい余裕を持っています。
『五稜郭の兄弟』読み終わりました。
「五稜郭の」という部分に若干の疑問を覚えつつ……駆け足で、凌雲先生兄弟の人生を追いかけた、そんな気分です。いや、追いかけられたのはお兄さんの方だけかな。凌雲先生には、まだ明治が残っているもの。この、戊辰後に触れないような描き方だけは、どんなもの読んでも「どうだろう」って思う。必ずしも、そこで終わりではないわけで。総裁や大鳥さんやら、やらやらやら。あの辺は、明治の方がよほどいろいろやってるでしょう。その辺も、ちょっと読んでみたいなあ、と。
そんなで、小説としては、どうなんだろうって感じでしたが渋沢栄一に興味が芽生えたりしたので、なかなか面白かったのだと思います。追っかけるのだったら、徹頭徹尾二人に絞るか、全体的に描きたいのならもっと長く長く長く書いても読めると思います。うん、説明はすごく読みやすかったもの。凌雲先生兄弟が、なんで箱館までいったのかも、ひたひたと伝わってきたし。箱館までいった人たちについて描くときって、やっぱりどこかで其処の部分に説得力がないと駄目だと思うんですよね。それが、小さい頃の話から段々に積み上げられたものによって、よく伝わってきた感じ。判らなくてもいい、説明できてなくてもいい。でも、ちゃんとこちらに伝わってくれば、それでいいんです。
ああ、ということはやっぱり「五稜郭の」でいいのか。
つか、この前大量に買った本とか、まだまだ残っているんですが、彰彦先生の新刊買っちまいました。ああ、もう。エッセイ系だけは、ハードカバー買うまい、と思っていたのに……負けたわ、完敗だわ。
でも、毎朝紙袋の中から本を選ぶ楽しみがあるので幸せです。本日のお供は昨日に引き続き長野まゆみの『あめふらし』と『カレル・チャペックの旅行記シリーズ 北欧の旅』です。
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